
昨年は公私ともにお世話になりました。本年もよろしくお願い申し上げます。
家族みんな元気で過ごしております。(猫三匹も (^_-)-☆)
2020年は年明けから新型コロナウィルスが猛威を振るい、感染拡大により法要や様々な仏事が中止や延期となる年でした。今もその渦中にあります。お寺においては、法務が滞ったり仏法聴聞の場が奪われ、僧俗共に教えを聞く場を失いつつあります。同時に寺院運営の経済疲弊が著しく、コロナ終息後の不安も益々大きくなっています。私たちはこの危機の中にあって改めて、「お寺とは」「念仏とは」「信心とは」を問い正していく大切なご縁にしなければならないと感じています。
永い本願流伝の歴史は、教えの伝道の過程で様々な危機的状況、緊急事態に直面してきたと思います。でも仏教はそのすべてを乗り越えて、今、ここに確かに伝わっています。それは仏の法が苦悩する人間を通し、人間存在そのものを丸ごと救済してきた事実に他なりません。その意味で絶対的信頼は仏の法にあり、人間の側にはないと思います。親鸞聖人は正信偈に、『釈尊がこの世に生まれた意義は、ただ如来の本願なる法を説くためである』と深く憶念されました。お念仏は絶対他力の仏法であります。それは世界がどういう状況にあろうとも、コロナ禍の今もここに息づいています。まずそのことを心に深く刻んでいきましょう。そして、「今」私に出来ることは何かを考えることが重要です。いずれコロナは必ず終息します。その時のための大切な準備期間としましょう。